ふつう と とくべつ の境界で。

うつ病、パーソナリティ障害を抱えて生きるわたしのありのままの記録。

ふつう になりたい

ふつう

って言葉ほど残酷なものはない。 

 

わたしは、ふつうに、なりたかった。

 

学校に行って、勉強しながらも、バイトをしてサークルに入って、 一晩中飲み明かすなんて学生らしいことがしてみたかった。

彼氏ができた、毎日一緒にいるの、ケンカした、別れてしんどい、でも清々したから次!、とか言ってみたかった。

 

なんでなんでってずっと思ってた。

わたしは授業は休まず出席してたし、単位を落としたことなんて1回もなかったし、成績もよかった。

でもそんなこと何にもならないことくらいわかっていた。

成績がいいことでしか、自分のアイデンティティを守れないわたしには、枠組みのない生活は難しすぎた。それが通用するのは、よくても中学生まで。そこから先は、得体の知れない、人間性とふつうであることが求められた。

成績がよくたって、悪くたって、みんな卒業していく。みんなは要領がいい。いつのまにかちゃんと就職先だって決めている。いつのまにか結婚だって決めている。

 

わたしにはなにもない。

わたしを見てくれる人なんていない。

じぶんになんの魅力もないことくらい、こんなにじぶんを生きてたら、嫌でも自覚する。

 

真の意味で誰かを愛することも

愛されることもない。

選ばれることがない。

それはわたしになにか重大な欠陥があるとしか思えないのだ。

 

単純なうつ病じゃないんです。とずっと言われている。

はっきり病名をつけてほしい。

そうしたら、わたしはもっと勉強する。

社会のスピードについていけるように勉強する。

 

いまは頑張らないといけないという気持ちはあるけれど、

頑張りたいという気持ちは正直いってない。

頑張ろうという気持ちがどうしてもわいてこない。

 

ねえ、

わたしの声はだれかに聞こえてますか。

わたしは、誰かのいちばんになりたいです。

わたしの存在が誰かの中にいてほしい。

そう願ってやみません。

 

でも実際にそういうことになったとしたら、

きっとまたわたしは逃げてしまう。

その人の人生の責任を負うことができない。

 

何年もうつ病の治療を続けているけど、

一向によくなる気配がないのは、

わたしの頑張りがたりないからなんでしょうか。

無理してでもやらなきゃいけないときがある。

それは今なのかもしれないし、そうじゃないかもしれない。

 

じぶんで切り開いていくしかないのに、

そんなのずっとずっとわかってるのに、

それでもなお誰かが救ってくれるのを期待しているじぶんがいるのも事実で、本当に弱くてだめな人間だなと思う。

 

だれも助けてなんてくれないよ。

みんななんで頑張れないのって言う。

頑張ってやるしかないよって言う。

それができてたら、こんなに苦しんでないのになと思うのは、わたしのわがままですか。

 

気持ちがつらい。

こんなときに無償の愛がほしくなる。

そんなのないのに、求めてしまう。

 

寝ないと。あと数時間で起きて、朝の満員電車に乗って、病院にいく。

なにか建設的な話ができるだろうか。

せめて、終わったあとに自己嫌悪にならないような話ができたらいいなと思う。

いまは、そこが唯一わたしが患者でいていいところ。弱音を吐いてもいいところ。

 

わたしには弟がいる。

弟は ふつう だ。

もちろん彼なりにたくさん苦労はしてるだろう。

姉がこんな状態でいることもかなりの負担であろう。

でも彼が ふつう でいてくれることが

わたしにとっても

家族にとっても

救いであることには変わりがない。

わたしがやりたかったこと、なりたかった姿、みせたかったもの、

それを彼がやってくれている。

こんなに嬉しいことない。

彼には本当に幸せになってほしい。

そして、わたしは絶対に迷惑をかけたくない。お荷物になって、彼の人生を壊したくない。存在自体が迷惑ならば、消えてもいいくらいだ。

親にとっても彼は希望だ。

わたしが見せてあげられない景色を、彼がこれからもたくさん見せてくれるだろう。

ほんとに、心から、ありがとう。

 

わたしには、なにが足りないのか教えてください。

それを教えてくれたら、わたしはそれを得るために努力します。

だから、だれか教えてよ。

 

お薬は大好きマンだけど、

これでわたしの人生が取り戻せるとは到底思えない。

なにかを変えないといけない。

でも変わるのはこわい。

 

こんな弱虫のくせに、強気に振る舞う必要があるか?

明日起きてみなければ、明日の体調はわからない。

そうやって綱渡りのように毎日を過ごしている。

 

だれかわたしの声をきいてください。